文房四宝の話

   中国では商(殷)時代に石墨が板状の平らな石や瓦の上で石墨を墨を擦るようになり、それがおそらくもっとも原始的な「硯」の誕生だと言われている。古来中国では硯は紙・筆・墨と共に〝文房四宝〟として貴ばれてきた。(Agoráより) 島田正治は、はもちろん広州端渓のものを使用し続けています。外で大作制作の際は勿論硯を現場に持参し墨を擦るところから開始します。スケッチのときには矢立を使います。画仙紙は竹を原料とし、強さとなめらかさ、にじまない中国の本画仙を使っています。は現在は玉川堂(九段下)製を使用。は松煙墨(青墨)かつての師匠から分けていただいたものを使い続けています。 これら文房四宝を大切に使いメキシコの風景を描き続けてきました。「墨に五彩あり」という言葉があるように、島田正治の作品も 墨に、黒以外の色を感じることができます。メキシコをご存じの方もそうでない方もメキシコの極彩色の景色を感じて作品をご覧いただければと思います。 sol(2018年4月)